【最新版】University of York 〜大学院出願方法、Personal Statement書き方のコツ〜
1. はじめに:University of Yorkの概要
University of York(ヨーク大学)は1963年創立の比較的新しい大学ながら、イギリス国内外で高い評価を得ている研究型大学です。英国を代表する大学群「Russell Group」に加盟しており、研究水準・教育環境の両面で優れた実績を持っています。特に人文科学、社会科学、理工系の幅広い分野で強みを発揮し、修士課程でも国際的な学生を積極的に受け入れています。
「学術的な評価」「生活環境」「国際性」の3つの点で非常にバランスの取れた大学です。特に以下のような点が注目されます:
- 研究水準の高さ:人文・社会科学から理工・医療系まで、世界的に評価される研究を展開。
- 国際的な学習環境:世界100か国以上から学生が集まり、多文化交流の機会が豊富。
- 留学生サポート:英語サポート、就職支援、ビザ・生活相談などの制度が整備。
- 歴史と現代性の融合:中世の街並みに囲まれながら、現代的キャンパスで最新の学びが可能。
また、ヨークはイングランド北部の歴史ある都市で、落ち着いた環境と文化的背景が魅力です。ロンドンやマンチェスターなど大都市へのアクセスも良好で、留学生にとって「学びやすさ」と「暮らしやすさ」を兼ね備えた環境が整っています。

本記事では、ヨーク大学に進学するための知っておくべき「出願の流れ」「必要書類」、「各書類でおさえるべきこと」を解説してきます。
2. 受験の流れ、応募方法、合格発表
York大学院の出願は、基本的にオンライン出願システムを利用します。
一部コースを除き、出願料は不要で、進め方もシンプルです。ただし、国際学生は出願期限やビザ手続きが関わるため、早めの準備が欠かせません。
ここでは、出願から合格後の流れまでを整理します。
2-1. 出願の基本ステップ
出願は大きく以下の流れに沿って進みます。
- コース選択
- 希望する修士課程を検索・決定する。
- 一部コース(MA Social Work, MSc Physician Associate Studies, PGCE)はUCAS経由で出願。
- コース一覧はこちら:https://www.york.ac.uk/study/postgraduate/courses/all?mode=taught
- 出願条件の確認
- 学歴:通常、英国2:2以上の学士号相当が必要。
- 英語力:IELTSやTOEFLなど証明書が必須。
- 一部コースではより高い成績基準や追加条件あり。
- 進学に向けた情報チェック
- 出願締切
- 8月下旬締切(オンラインコース除く)
- ただし競争率の高いコースは早期締切あり
- 学費
- 年間約20,000〜30,000ポンド(コースによる)。
- 政府ローンや奨学金制度、大学独自の奨学金あり。
- オファーを得てから申請可能な奨学金も多いため、早めの出願が有利。
- 出願締切
- オンライン出願の提出
- 無料で出願可能。
- 書類は一度に揃える必要はなく、途中保存・後日追加も可。
- 出願後「You@York」アカウントで進捗確認や書類アップロードが可能。
2-2. 出願後の流れと合格発表
York大学院では、出願完了から合格発表までに以下のステップを踏みます。
- 受付確認
- 出願翌営業日に、受付完了メールが届きます。
- このメールには申請番号が記載され、以降の連絡に必要となるため必ず保存しておきましょう。
- 審査・面接
書類は各学部で審査されますが、コースによっては面接が課される場合があります。- 形式:対面・電話・オンラインなど
- 内容:志望動機や研究テーマについて問われるケースが多い
- 結果通知
- 書類が揃っていれば平均3週間程度で結果が通知されます。
- ただし繁忙期や一部コースでは、さらに時間がかかることもあります。
- オファーの種類
合格通知には大きく2種類があります。- 無条件合格(Unconditional Offer):必要条件をすべて満たしている場合
- 条件付き合格(Conditional Offer):最終成績や英語スコア、推薦状などが未提出の場合。条件を満たすと無条件に切り替わります。
- オファー受諾
合格後は「You@York」システム上で進学意思を登録します。- 受諾または辞退を明示的に選択
- コースによっては回答期限が設定されているため、通知内容を必ず確認すること
2-3. 合格後に必要な手続き
オファー受諾後は以下の準備が必要です。
- 入学延期(Deferral)
- 希望者は10月上旬頃までに申請可能。
- ビザ関連(Student Visa)
- 無条件合格後にCAS(Confirmation of Acceptance for Studies)が発行される。
- CAS発行はコース開始6か月前以降。
- 2025年秋入学の場合、CAS発行最終期限は9月15日。
- 住居手配
- 留学生は早期申込を推奨。
- 大学寮・民間アコモデーションの選択肢あり。
- 犯罪歴申告
- すべての合格者が入学前に自己申告する必要あり。
2-4. 日本人受験生が注意すべきポイント
- 早めの出願が有利:進学予定の前年9月には出願できると良い。
- 条件付き合格を想定:英語スコア提出や最終成績確定が遅れるケースが多いため、条件クリアの計画を立てること。
- 書類提出はYou@York経由:メール提出は遅延の原因になるため避ける。
- 面接対策:社会学系・ビジネス系コースでは面接が行われる場合がある。志望動機・研究計画の説明を準備しておくこと。

このようにYorkの大学院出願はシンプルな流れですが、期限の厳守と書類の正確さが合否やスムーズな入学に直結します。
特に国際学生にとってはビザ手続きの影響が大きいため、早めの行動が何より重要です。
3. 提出書類について
University of York大学院に出願する際には:コース共通で必要な書類と、コースごとに追加で求められる書類があります。
正しく準備することが合格への大きな鍵となります。
3-1. 【必須】共通して必要な書類
すべての出願者が必ず提出すべき書類は以下の通りです。
- 成績証明書(Academic Transcript)
- これまでの学業成績を示す正式な証明書。
- 日本の大学で発行される「卒業証明書」「成績証明書」が該当。
- 英語以外で発行された場合は、公的に認められた英語翻訳が必須。
- 学位証明書(Degree Certificate)
- 学位をすでに取得している場合に必要。
- 卒業見込みの場合は「在学証明書+暫定成績証明書」で対応。
- 英語力証明(English Language Certificate)
- IELTS、TOEFL、PTE Academicなどのスコアが該当。
- 受験時点でスコアが未達の場合、条件付き合格(Conditional Offer)が出され、後日提出でクリア可能。
- 推薦者情報(Reference Details)
- 出願時に1名の推薦者(通常は指導教授や学部教員)の連絡先を登録。
- Yorkから直接依頼が送られるため、事前に推薦者に了承を得ておくことが望ましい。
3-2. コースごとに求められる追加書類
学部や専攻によっては、以下の書類が追加で必要になります。
- Personal Statement(志望動機書)
- 多くのコースで必須。後述の4章で詳細解説。
- Written Work(課題エッセイ・研究論文サンプル)
- 一部コースで提出を求められる。
- 文字数やテーマはコースごとに指定あり。
- CV/履歴書(Curriculum Vitae / Resume)
- ビジネス系や専門職学位で求められることが多い。
- 学歴・職歴・スキル・資格を簡潔に英語でまとめる。
- ポートフォリオ(Portfolio)
- 建築・デザイン系コースでは必須。過去の制作物を英語説明付きで提出。
3-3. 書類の提出方法
- 推奨ファイル形式:PDF、Word、JPEG。
- 1MB以内に収める必要があるため、スキャン時は注意。
- 複数ページは1つのPDFにまとめるのが原則。
4. Personal Statement、Written Workの書き方
York大学院の出願で特に合否を左右するのが、Personal Statement(志望動機書)とWritten Work(課題提出)です。
これらは単なる形式的書類ではなく、出願者の学問的関心や将来性を示す「プレゼン資料」として機能します。
4-1. Personal Statement
日本の大学でよく書く「志望理由書」とは異なり、YorkのPersonal Statementでは論理性と具体性が強く求められます。単に「学びたい」「頑張りたい」といった表現では不十分で、これまでの研究や経験をどのように発展させ、なぜYorkの環境が必要なのかを明確に示すことが大切です。
特に社会科学や人文学系では、自分の研究テーマや関心分野を具体的に提示し、国際的な視点から学びの意義を語ることが求められます。
また、Yorkの教授陣や研究分野、学習環境に言及すると説得力が増し、出願者としての熱意をより強くアピールできます。
Personal Statementの基本要件
- 文字数:500〜1000 words(約1200〜2500字)
- 言語:英語のみ、自筆で執筆(他者の盗用・AI利用は禁止)
- 提出方法:オンライン出願フォームに直接記入、またはアップロード
Personal Statementに盛り込むべき内容
York公式ガイドラインでは、以下の3点を必ず盛り込むよう求めています。
- 志望動機(Why this course?)
- そのコースを志望する理由、関心を持つに至った背景。
- 学問的好奇心だけでなく、Yorkを選ぶ理由(教授陣、研究環境、特色)も加えると効果的。
- 適性(Why you?)
- これまでの学習や研究、インターン経験、スキルなど。
- 自分がプログラムに貢献できる具体的な資質を提示。
- キャリアプラン(Future career)
- 卒業後にどのように学びを活かすか。
- 日本社会・国際社会にどう貢献するかを明確に書く。
4-2. Written Workの位置づけ
一部コースでは、Personal Statementに加えて過去の学術的成果物を提出する必要があります。
- 提出内容:過去に執筆した論文、エッセイ、研究レポートなど。
- 目的:論理的思考力、英語での学術的文章力を評価するため。
- 分量・形式:コースごとに異なるが、通常2000〜3000 words程度。
提出のポイントと注意点
- 過去の授業課題を活用:日本の大学で書いた卒論・レポートを英訳して提出するケースが多い。
- 質を優先:長さよりも、論理性・構成力・英語表現の正確さが重視される。
- テーマの関連性:志望コースと関連する内容を提出することが望ましい。
書類作成の実践的アドバイス
- 早期準備:Personal Statementは書き直しを重ねる必要があるため、出願6か月前から着手。
- 第三者チェック:教授や専門業者に添削を依頼すると完成度が高まる。
- AI翻訳の注意点:文法補助に使うことは可能だが、そのまま提出するのはリスク大。必ず自分の言葉に修正する。
- York公式の指示確認:コースごとに細かい指示が異なるため、必ず募集要項を精読。
4-3. まとめ:Personal Statement & Written Workの重要性
York大学院では、学歴や英語スコアに加え、出願者の思考力・熱意・将来性をこれらの書類から読み取ります。

特に競争率の高いコースでは、Personal StatementとWritten Workが「差別化の決め手」になることも珍しくありません。
チェックリスト(最終確認)
- 志望理由・適性・キャリアプランを具体的に記載したか
- Yorkの特色に触れたか
- 英語表現が明確で論理的か
- 提出形式・文字数の指示を守っているか
- Written Workは関連性があり完成度が高いか
これらを満たすことで、単なる「出願書類」ではなく、審査官に強い印象を残す応募が可能になります。
York (2025a) Application process [Online]. University of York. Available at: https://www.york.ac.uk/study/postgraduate-taught/apply/ (Accessed: 2025.8.10).
York (2025b) Supporting documents [Online]. University of York. Available at: https://www.york.ac.uk/study/postgraduate-taught/apply/documents/ (Accessed: 2025.8.10).
York (2025c) After you apply [Online]. University of York. Available at: https://www.york.ac.uk/study/postgraduate-taught/apply/after/ (Accessed: 2025.8.10).
5. まとめ
York大学院出願を振り返ると、合格のために意識すべき点は大きく次の3つに集約されます。
- 早めの行動:出願は前年秋から準備開始、英語スコアや奨学金申請も逆算して進める
- 正確な書類提出:成績証明書や推薦状は不備があると審査遅延につながる
- 書類での自己表現:Personal StatementやWritten Workで「論理性・具体性・国際性」を示す
一発勝負じゃない、イギリス大学院出願
イギリス大学院の出願は、一度で完璧に条件を満たさなくても大丈夫です。条件付き合格(Conditional Offer)であっても、最終成績や英語スコアを提出すれば進学は十分可能です。
また、奨学金やビザの手続きはオファー受諾後に本格的に始まります。余裕を持って準備を進めれば、安心して渡航・入学までのプロセスを踏むことができます。
さいごに
イギリス大学院進学は、キャリアを国際的に広げる大きな挑戦です。
University of Yorkは学術的評価・生活環境・国際性のバランスが整った環境を提供しており、人生の転機となる学びの場になるでしょう!
- 英語力や書類作成でつまずくケースが多いため、早めに頼れる人を見つけましょう
- 特にPersonal Statementは、合否を左右する重要書類。客観的なチェックを受けることで完成度が高まります
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