はじめに

「国際開発や社会課題の解決に携わりたい」──そう考えたとき、イギリスは最も注目される留学先のひとつです。世界トップ大学の研究力と、多文化社会を背景とした実践機会が融合しており、日本人の進学先としても人気が高い分野です。

とはいえ「世界ランキング上位の名門校で学びたい」「現場に飛び込み、実務経験を積みたい」など、志望の軸は人によって異なります。

そこで本記事では、イギリスでおすすめの開発学コースを2つの視点から紹介します。

  • 世界ランキング・研究力で選ぶ開発学
  • フィールドワーク・実践機会で選ぶ開発学

自分のキャリアや関心に合った最適な進学先を見つけてください!


A. 世界ランキング・研究力で選ぶ開発学(4校)

University of Oxford — MPhil in Development Studies

概要
オックスフォード大学のMPhil Development Studiesは、経済・政治・社会を横断し、グローバルな不平等やガバナンス課題を理論的に探究する修士課程です。少人数制で教授と密に議論でき、国際機関や政府機関に進む卒業生も多くいます。厳選された学生層とブランド力により、学問的厳密さと実務への影響力を兼ね備えた教育が受けられます。

ポイント
少人数制の徹底指導で「政策理論の深さ」を磨ける。

学校とコースの特徴

Oxford
University of Oxford
  • 学際的に経済・政治・社会を統合的に学習
  • 教員は世界銀行や国連での政策経験を多数持つ
  • 厳格な選抜で構成される少人数制セミナー
  • 卒業生は政府機関や国際機関に幅広く就職

こういう人におすすめ
学問的厳密さを追求し、国際政策の形成に携わりたい人。トップブランドを武器にキャリアを加速させたい人。

▶︎ 公式サイト:University of Oxford — MPhil Development Studies


University of Cambridge — MPhil Development Studies

概要
ケンブリッジ大学のMPhil Development Studiesは、1年間で社会経済の構造やグローバル化の影響を多角的に研究するプログラムです。統計分析や政策研究の手法を学び、理論と実証を組み合わせた研究に取り組めます。博士課程への進学や国際機関でのキャリアに直結する設計となっており、アカデミック志向の学生に人気があります。

ポイント
研究論文必修で博士課程進学に直結する設計。

University of Cambridge
University of Cambridge
  • 政策分析・量的研究のスキルを体系的に習得
  • 学内の開発学センターと連携した研究体制
  • 博士課程進学者が多く学術キャリアに直結
  • 短期集中型で1年間で修了可能

こういう人におすすめ
博士課程や研究職を目指し、理論と方法論を徹底的に磨きたい人。政策分析に基盤を持って国際的に活躍したい人。

▶︎ 公式サイト:University of Cambridge — MPhil Development Studies


London School of Economics (LSE) — MSc Development Studies

概要
LSEのMSc Development Studiesは、多様なモジュール選択が可能で、経済、政治、環境、ジェンダーなど幅広い視点から国際開発を学べます。ロンドンの政策機関やNGOとの距離も近く、在学中から現場と研究をつなぐ経験が可能です。学術的議論と実務経験を横断できる点で、国際的に高く評価されています。

ポイント
ロンドン拠点の強みで政策現場と直結した学びが可能。

学校とコースの特徴

LSE
LSE
  • 経済・政治・環境・ジェンダーなど幅広い科目群
  • 多国籍の学生による活発なディスカッション
  • 政策機関やNGOとの距離が近く実務連携豊富
  • 卒業生は国際機関やコンサル業界に多数進出

こういう人におすすめ
ロンドンの政策現場にアクセスしながら、学際的に学びたい人。幅広いモジュールから自分の専門領域を探りたい人。

▶︎ 公式サイト:London School of Economics (LSE) — MSc Development Studies


SOAS University of London — MSc Global Development

概要
SOASはアジア・アフリカ・中東研究に強みを持つ大学で、開発学でも地域研究を活かした独自のプログラムを提供します。MSc Global Developmentは、政策・文化・社会の複合課題を学際的に扱い、現場調査や語学研修とも組み合わせ可能。地域志向を持つ学生にとって唯一無二の選択肢です。

ポイント
地域研究と開発学を融合し「特定地域に強い専門性」を育成。

SOAS
SOAS
  • アジア・アフリカ・中東に特化した研究資源
  • フィールド調査や語学研修と並行履修が可能
  • 政策研究と人類学的アプローチを統合
  • NGOや地域団体と強固な連携体制

こういう人におすすめ
特定地域に焦点を当て、草の根レベルの国際協力を志向する人。現場と文化的背景を同時に理解したい人。

▶︎ 公式サイト:SOAS University of London — MSc Global Development


B. フィールドワーク・実践機会で選ぶ開発学(4校)

University of Sussex — MA Development Studies

概要
サセックス大学のMA Development Studiesは、世界的に著名なInstitute of Development Studies(IDS)が主導するプログラムです。政策理論とフィールドワークを統合し、国際機関やNGOと連携した実務経験を修了前から積むことができます。QS分野別ランキングで常に上位に位置し、研究力と現場力を兼ね備えた教育が受けられます。

ポイント
IDSのネットワークを通じ、政策立案と現場実践を両立可能。

学校とコースの特徴

University of Sussex
University of Sussex
  • 世界トップクラスの開発学研究拠点IDSを母体
  • 国連・JICA・DFIDなど実務経験豊富な教員陣
  • 理論学習とプロジェクト演習を柔軟に組み合わせ可能
  • 100カ国以上の学生が集う国際的学習環境

こういう人におすすめ
政策分析と実地経験を両立し、即戦力として国際協力の現場に飛び込みたい人。国際機関やNGOで実践的に活躍したい人。

▶︎ 公式サイト:University of Sussex — MA Development Studies


University of Manchester — MSc Global Development

概要
マンチェスター大学のMSc Global Developmentは、Global Development Institute(GDI)が主導するプログラムで、社会政策・環境・都市開発など多彩なパスウェイを提供します。現地調査やインターンシップを通じ、研究だけでなく実務に直結する経験が可能。学際的なアプローチと実践力で世界的評価を受けています。

ポイント
多彩な専門パスウェイと実地調査を組み合わせ学べる。

The University of Manchester
The University of Manchester
  • GDIの豊富な研究資源と政策連携を活用
  • 都市・環境・人権など複数の専門パスウェイ
  • インターンやフィールド調査がカリキュラムに組込済み
  • 世界中の卒業生ネットワークが活発に活動

こういう人におすすめ
多様なテーマを横断しつつ、現地経験を重視したい人。研究力と実務力の両輪をキャリアに活かしたい人。

▶︎ 公式サイト:University of Manchester — MSc Global Development


University of East Anglia (UEA) — MA Global Development

概要
UEAのMA Global Developmentは、英国で長年高い評価を受ける国際開発学部が運営しています。環境・教育・人権を横断的に扱い、NGOや地域組織と連携したフィールド実習を重視。理論と実践の両面から「開発の現場力」を養える設計です。

ポイント
フィールド実習必修で現場志向のスキルを磨ける。

UEA
University of East Anglia
  • 英国有数の歴史を持つ国際開発学部による運営
  • NGOや現地団体と連携した課題解決プロジェクト
  • 環境・教育・人権など多様な横断テーマ
  • 実習を通じて現場に直結する実務経験を獲得

こういう人におすすめ
NGOや現地団体で働くための現場経験を重視する人。環境・教育・人権に関わる課題を実地で学びたい人。

▶︎ 公式サイト:University of East Anglia (UEA) — MA Global Development


University of Leeds — MA Global Development

概要
リーズ大学のMA Global Developmentは、社会科学の視点から現代的課題に取り組むプログラムです。格差、気候変動、ジェンダー、移民といった複合課題に焦点を当て、調査方法論のトレーニングを強化。実証研究と政策提言を往復する教育で、学術的にも実務的にも応用可能な力を養います。

ポイント
現代課題に即した調査力と分析力を徹底的に強化できる。

University of Leeds
University of Leeds
  • 格差・移民・ジェンダー・環境を横断的に研究
  • 社会科学を基盤とした学際的アプローチ
  • 調査方法論の徹底トレーニングを提供
  • フィールド調査と研究プロジェクトが必修要素

こういう人におすすめ
現代社会の複合課題を調査・分析力で解決に導きたい人。学術研究を実務に応用して政策提言したい人。

▶︎ 公式サイト:University of Leeds — MA Global Development


まとめ

イギリスの開発学修士は大きく2つの方向性に分かれます。

  • ランキング重視派(Oxford, Cambridge, LSE, SOAS)
  • フィールド実践派(Sussex, Manchester, UEA, Leeds)

学術的ブランドを武器にしたいか、現場経験を重視したいかで選び方は大きく変わります。
キャリアゴール・関心分野・研究と実務のバランスを整理し、自分に合った大学を選んでください。


自分の適性を知りたい方へ

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