【最新版】ジェンダー学を学ぶなら!【イギリスおすすめ大学院ガイド】ランキング重視?実践重視?

はじめに

「ジェンダー平等・多様性・人権問題に携わりたい」
──そう考えたとき、イギリスは世界屈指の研究環境を誇り、長年続くジェンダー研究の伝統があります。

ケンブリッジやオックスフォードといった名門校による理論的アプローチと、SOASやサセックスのような社会文化・開発現場との連携型アプローチが選べる点も魅力です。

「世界ランキング上位の高い研究力を背景に学びたい」「現場経験・社会運動とのつながりを重視したい」など、進学目的に応じて最適な選択をしてください。

本記事では「ランキング・研究力重視」「実践・社会連携重視」の2軸で、イギリスでおすすめのジェンダー学修士コースを厳選して紹介します。

注意⚠️:コース名称は予定なく変更されたり、年度によって開講されなかったり、募集が停止される場合があります。最新情報は公式サイトにて随時確認してください。

A. 世界ランキング・研究力で選ぶジェンダー学(3校)

University of Cambridge — MPhil in Multi-disciplinary Gender Studies

概要
ケンブリッジ大学のMPhil in Multi-disciplinary Gender Studiesは9か月の集中型修士課程で、フェミニズム理論やクィア理論を中心に、政治・文化・科学など20以上の分野をまたいだ講義と研修が特徴です。修士論文の重視により、博士課程進学を強力に支援します。さらに、学内セミナーや研究発表を通じて最新のGender Studies研究に直接触れる機会も多い設計です。

ポイント
「20を超える学部の教授がセミナーで講義」する学際的アプローチは、他大学に見られない独自の構成です。

University of Cambridge
University of Cambridge
  • Theory, Controversy and Methodology/Gender and Methods/Multi-disciplinary Text Seminarsの必修3科目
  • 外部研究者を招いた「Gender Research Seminar」で最新研究を学ぶ機会
  • 修士論文が評価の大半を占め、博士課程進学を強力にサポート
  • 各学部の専門家から個別指導を受けられるスーパービジョン制度

こういう人におすすめ
幅広い分野の学問を横断しながら、研究キャリアや博士課程への進学を志す人。

▶︎ 公式サイト:University of Cambridge — MPhil in Multi-disciplinary Gender Studies


University of Oxford — MSt in Women’s, Gender and Sexuality Studies

概要
オックスフォード大学のMStは、9か月の人文学系修士課程で、フェミニズム理論、クィア理論、トランスジェンダー理論など幅広いテーマを扱います。文学・哲学・歴史を横断する学際的カリキュラムで批判的思考を養い、アカデミック・文化的コミュニティにも積極的に参加可能です。さらにTORCHなどの研究センターが主催するイベント企画にも携われます。

ポイント
「Academic Mentor制度」により若手研究者と密接に交流し、大学院生自身がセミナーや研究会を運営できる仕組みを持っています。

Oxford
University of Oxford
  • Classics・英文学・歴史・哲学・現代語の5学部が連携
  • 学生主導でフェミニズム関連セミナーを企画・発表
  • TORCHとの共同イベントで研究と社会発信を両立
  • Academic Mentor制度による継続的な研究サポート

こういう人におすすめ
高度な理論を学びながら、学術コミュニティや社会的議論の中で積極的に活動したい人。

▶︎ 公式サイト:University of Oxford — MSt in Women’s, Gender and Sexuality Studies


London School of Economics (LSE) — MSc Gender

概要
LSEのMSc Genderは、ジェンダーを社会政策・経済・国際関係の視点から分析する社会科学ベースのプログラムです。選択科目が幅広く、理論・方法論の学習と政策現場への応用を並行できます。さらに、ロンドンの立地を活かして国際機関・NGOとのネットワークを築ける点が大きな特徴です。

ポイント
「国連機関や国際NGOの専門家が登壇する公共イベント」に学生がそのまま参加できる環境はLSEならではです。

LSE
LSE
  • 社会政策・国際関係などとのクロス履修が可能
  • 世界中から学生が集まり、多文化的ディスカッションが盛ん
  • 政策機関やNGOと物理的に近い拠点を活かした学習環境
  • 公開イベントや国際会議に参加できるチャンスが豊富

こういう人におすすめ
理論と政策の両立を重視し、国際舞台でのキャリア形成を目指す人。

▶︎ 公式サイト:London School of Economics (LSE) — MSc Gender


B. 実践機会・社会連携で選ぶジェンダー学(4校)

SOAS University of London — MA Gender Studies

概要
SOASのMA Gender Studiesは、アジア・アフリカ・中東地域の文化・社会背景を踏まえたジェンダー研究を特徴としています。地域の市民団体やNGOと連携しながら、フィールド調査を組み合わせることが可能で、理論と現場を結ぶ教育が行われています。

ポイント
「アジア・アフリカ・中東を対象にした地域特化型ジェンダー教育」は、SOAS独自の強みです。

SOAS
SOAS
  • 地域研究とジェンダー理論を融合
  • NGOや市民団体と連携した教育プロジェクト
  • 多文化的な学習環境と少人数制指導
  • 語学学習や地域フィールドワークを並行履修可能

こういう人におすすめ
地域特化型のジェンダー課題に取り組みたい人。文化的背景を理解した上で現場活動に携わりたい人。

▶︎ 公式サイト:SOAS University of London — MA Gender Studies


University of Sussex — MA Gender and Development

概要
サセックス大学のMA Gender and Developmentは、世界的に著名なIDS(Institute of Development Studies)と連携して運営されています。ジェンダーと開発を結びつけ、政策立案・フィールドワークを通じて現場力を養成するプログラムです。理論・実務・国際協力をつなぐ設計が特徴です。

ポイント
「IDS主催のフィールド演習や政策ラボ」に直接参加できるのはこのプログラムの大きな魅力です。

University of Sussex
University of Sussex
  • IDSとの強固なパートナーシップを活用
  • 政策研究と現地調査を組み合わせた教育
  • 100カ国以上から集まる学生による多文化環境
  • 開発機関や国際NGOでのインターンシップ機会が豊富

こういう人におすすめ
国際協力の現場でジェンダー課題を解決したい人。研究を政策形成に直結させたい人。

▶︎ 公式サイト:University of Sussex — MA Gender and Development


University of York — MA Women’s and Gender Studies

概要
ヨーク大学のMA Women’s and Gender Studiesは、英国で最も長い歴史を持つCentre for Women’s Studiesを母体にした学際的プログラムです。フェミニズム理論とジェンダー研究の最新潮流を学びつつ、英文学・社会学・歴史など複数学部にまたがる知見を統合します。コアモジュールと12,000語の修士論文を通じて、理論・方法論・実証研究をバランスよく鍛える構成になっています。

ポイント
「Women’s and Gender Studies Now」「Ways of (Feminist) Knowing」など、独自のコアモジュール群を通じて、理論と研究方法を体系的に修得できる点が大きな特色です。

University of York
University of York
  • Centre for Women’s Studiesを基盤とした長年の研究伝統
  • 「Women’s and Gender Studies Now」「Feminist Research Methodologies」など必修モジュールで理論と方法論を徹底学習
  • 12,000語の修士論文で独立研究を深める
  • 文学・社会学・歴史などを横断する選択科目で幅広く学べる

こういう人におすすめ
フェミニズム研究の理論と方法を本格的に習得し、博士課程進学や教育・文化・社会分野でのキャリア形成に活かしたい人

▶︎ 公式サイト:University of York — MA Women’s and Gender Studies


University of East Anglia — MA Gender Studies

概要
UEAのMA Gender Studiesは、ジェンダー・平等・インクルージョンに関する専門性を養い、理論と実践を結びつけて社会的不平等に取り組むことを目的とした1年制修士課程です。フェミニズム理論やジェンダーの交差性に関する理論を学びつつ、政策分析や組織改革、文化的表象の研究を通じて実務的なスキルも磨けます。ノリッジを拠点に企業やNPOとの強いネットワークを活かし、キャリア形成にも直結する教育が提供されています。

ポイント
「Equality, Diversity and Inclusion in Practice」などの実践モジュールで、学んだ理論を組織や政策に応用できる設計が大きな特徴です。

UEA
University of East Anglia
  • 「Feminist Research Methods」「Gender in Theory and Practice」など必修で理論と実務を統合
  • 「Critically Queer」「Gender and Power」など選択科目で関心に沿った専門性を獲得
  • 研究プロジェクトまたは実務型プロジェクトで理論を現場に応用
  • ノリッジの企業・団体とのネットワークを活かした学習環境

こういう人におすすめ
ジェンダー理論を実社会の不平等是正に応用したい人。政策立案・人権擁護・国際NGOなどでリーダーシップを発揮し、平等やインクルージョンの推進を目指す人。

▶︎ 公式サイト:University of East Anglia — MA Gender Studies


まとめ

イギリスのジェンダー学修士課程は、大きく「研究・理論を深めるタイプ」と「社会や現場と直結するタイプ」に分けられます。

  • ランキング・研究重視派(ケンブリッジ、オックスフォード、LSE)は、学問的厳密さや国際的ブランド力を背景に、博士課程進学や研究職、政策立案への道を志す人に最適です。少人数制や理論重視のカリキュラムにより、批判的思考と高度な研究力を鍛えられます。
  • 実践・社会連携重視派(SOAS、サセックス、ヨーク、UEA )は、地域研究や国際開発、社会運動との強いつながりを活かし、NGOや国際機関、企業の多様性推進部門などで即戦力として活躍できるスキルを身につけられます。

進学先を選ぶ際には、「博士課程や学術研究を志すのか」「社会実践や政策現場でキャリアを築きたいのか」という軸を整理すると、自分に最適な大学・プログラムが見えてきます。

どちらの方向性を選んでも、イギリスの大学院は理論と実践をバランスよく組み合わせた学びを提供してくれるでしょう。

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