イギリス大学院留学はあなたのキャリアや人生を大きく変える一歩です。しかし、その夢を実現するには、強く説得力のある Personal Statement が欠かせません。

本記事では成功するPersonal Statement書き方のポイントを徹底解説します。
1. イギリス大学院合格のカギを握るPersonal Statementとは?
「Personal Statement はただの志望動機書」と思っていませんか?実は、これはあなたの合否を決める極めて重要な書類です。単に学歴や成績を並べるだけではなく、あなたの情熱・適性・将来のビジョンを伝え、審査官を納得させる説得力が求められます。
イギリスの大学院では、学業成績が優秀なだけでは合格できません。多くの志願者が似たようなスコアを持つ中で、Personal Statement は「あなたならではの強み」をアピールし、ライバルと差をつける絶好のチャンスです。
●文字数制限も大学ごとに異なります
一般的には500~1000語が推奨されますが、大学によって文字数は異なります。しかし、全ての共通点として、簡潔でわかりやすい表現を心がけることが重要です。
大学 | 推奨分量 | 備考 |
---|---|---|
UCL | 3,000 字以内(ポータル入力)または A4 2 枚 | 行間 1、12 pt フォント |
Imperial | A4 1–2 枚(約500–1,000 語) | 研究型 MSc は簡潔さ重視 |
LSE | 900–1,100 語(専攻により最大1,600 語) | コース固有の質問に必答 |
Oxford | 指定なしの場合 1,000–1,500 語/A4 2 枚以内 | 研究計画書併用の場合も |
ポイント
- “2 枚以内”が暗黙の共通線。長さより内容の密度が最重視される。
- 研究提案が別途求められる専攻(例:DPhil, MRes)は、PS を“自己紹介+動機”に絞り、研究概要は Proposal 側で展開すると読みやすい。
合格に近づくためのポイント
Personal Statement は一発勝負の書類ではありません。何度も推敲を重ね、論理的かつ説得力のある文章に仕上げることが成功のカギです。
🔹 戦略的に執筆する:ダラダラ書くのではなく、最初から構成を練る。
🔹 大学ごとの要件を確認する:適切な内容にする。
🔹 専門家の添削を受ける:客観的な視点で改善する。
イギリス大学院への合格を目指すなら、Personal Statement のクオリティは絶対に妥協できません。本記事では、合格者が実践した戦略的な書き方を詳しく解説します。あなたの夢を叶えるための準備を、一緒に始めましょう!
審査基準
審査項目 | 審査官が見る具体例 |
---|---|
Academic Fit | 指導予定教員・研究グループと、ご自身の履修科目や卒業論文等の興味がどのように重なるか。 |
Vision | 将来のキャリアや目指す方向性が明確で、それを達成するのに最も的確な進路が応募コースであると証明できるか。 |
Impact | 社会的・学術的インパクトを過去の成果を数字(被引用数, 受賞歴など)で具体化できているか。 |
Critical Reflection | 失敗→改善策→結果→学びが内省化されているか。 |
Transferable Skills | データ分析、リーダーシップ、異文化協働など、研究外で培った汎用スキルを研究活動にどう応用するかを言語化できているか。 |
こうした要素を 論理的構成+定量的エビデンス で示せれば、成績や推薦状では差がつきにくいトップ層の出願でも頭一つ抜け出せます。
2. Personal Statement に含めるべき内容
Personal Statement には、以下の要素を適切に盛り込むことで、説得力のある Personal Statement を作成できます。しかし、すべてを詰め込む必要はなく、大学ごとの要件や文字数制限に合わせて調整することが大切です。
2-1 志望動機と学術的興味
- Why this field? 研究テーマ誕生の背景と、学問的ギャップへの問題意識。
- Why now? 修士/博士課程でタイムリーに取り組む必然性を提示。
2-2 学術的バックグラウンドと成果
- 学部・修士での 主要科目成績/論文タイトル。
- 発表・出版実績(査読論文、国際学会等)をインパクトファクターや参加人数で定量化。
2-3 研究適合性の具体化
- 指導希望教員名とその代表論文を1–2 本引用し、自分の研究アイデアと交差するポイントを示す。
- 研究インフラ(研究所、データセット、実験施設)を活用して得られる成果を展望。
2-4 キャリアビジョンと社会的インパクト
- 5–10 年後の具体職位やプロジェクトを描写。
- プログラム修了で得るスキル・ネットワークがそのビジョンへどう寄与するかをリンクさせる。
2-5 学術スキル・ソフトスキルの証明
スキル | 証拠例 |
---|---|
定量分析 | 「Python で実施した3,000 件データの回帰分析」「R で再現可能なコードを GitHub 公開」 |
プロジェクト管理 | 「学部横断 15 名チームを率い、4 か月で MOOC プロトタイプを完成」 |
リーダーシップ | 「国際ハッカソンで準優勝(参加 120 名)」 |
2-6 英語運用能力の裏付け(試験スコア+実績)
- 公開済み論文/国際学会プレゼン/海外インターンでの報告書など、実務で英語を使用した実績を IELTS/TOEFL スコアと併記。
- 英語力は“証明書類”より 成果物ベースで示すと説得力が高まる。
※「海外で健康的に生活できるか」等の適応力は、PS の主要評価項目ではないため 1 行程度で示すか、別書類(CV 等)に統合する方が読みやすい。
3. Personal Statement の構成と書き方
Personal Statement の構成は大学ごとに異なりますが、ここでは最もオーソドックスで、すべての大学に共通する基本的な書き方を紹介します。
具体的な要件については、必ず各大学の公式サイトを確認してください。わからない場合は、「イギリス大学院出願専門サポート」のサイトで、それぞれの大学院ごとの要件や書き方を確認できます。
3-1 まずは全体像:6 ステップ早見表
ステップ | 目的(審査官が読むポイント) |
---|---|
1 導入 | 研究テーマ誕生の背景と動機を提示し、強力な“フック”を作る |
2 学術的実績 | 成績・論文・受賞など客観データで基礎学力と成果を証明 |
3 テーマ適合性 | 指導希望教員・研究設備との適合性を具体的に示す |
4 応用力+英語力 | プロジェクト管理・データ分析・英語運用など汎用スキルを示す |
5 キャリア&インパクト | 5–10 年後の姿と学位取得が与える社会的価値をリンク |
6 結論 | キーメッセージを再提示し、熱意と貢献意思を明文化 |
1段落目:Introduction(導入)3-2 Step 1 導入 ― 研究動機を“一文で射抜く”
- 何を解決したいのか(Research Question)
- なぜ修士/博士で今取り組む必要があるのか(Timeliness)
"While investigating climate-responsive urban forms for my undergraduate thesis, I discovered a significant data gap in modelling heat-island mitigation for medium-sized Asian cities. This finding now drives my pursuit of the MSc in Sustainable Urban Development at Oxford, where I intend to refine predictive algorithms for equitable climate adaptation."
Step 2 学術的実績 ― 数字で示すエビデンス
- GPA、主要科目 A 判定、卒論最終評点など定量指標を列挙
- 学会発表、査読論文、受賞歴をインパクトファクター・参加人数で具体化
"Graduating top 5 % (GPA 3.82/4.0) from the Department of Geography, I co-authored a first-author article in *Environmental Modelling & Software* (IF 4.6, 25 citations). The work earned the 2024 ESRI Young Scholar Award (1/300 applicants)."
Step 3 Research Fit ― 大学と自分の“化学反応”を描く
- 指導希望教員名+代表論文を 1–2 本引用
- 研究インフラ(研究所・データベース・コホート)を活用し相互メリットを明示
"Professor Jane Smith’s recent paper on ‘Machine-Learning Enhanced Urban Morphology’ (Nature Cities, 2024) parallels my own work on remote-sensing based thermal mapping. By integrating her lab’s LiDAR dataset with my Python-based workflow, we can quantify the cooling potential of green-roof retrofits across secondary UK cities."
Step 4 応用力+英語力 ― “使える”スキルを一行で証明
- データ分析/PM/リーダーシップを STAR 法で要約
- IELTS スコアだけでなく、英語で成果を出した実績を 1 行挿入
"Leading a 12-member international hackathon team, I delivered a GIS dashboard within 48 hours; the prototype won 2nd place (out of 40 teams) and is now open-sourced on GitHub. All sprint reviews and final pitching were conducted in English, leveraging the communication skills underpinning my IELTS 7.0."
Step 5 キャリア&インパクト ― 未来像を“数値目標”で示す
- 修了 5 年後に就きたい職位/研究プロジェクトを具体名で
- 学位取得が生む 社会的・学術的インパクト を定量 or 事例で
"Within five years of completing the MSc, I aim to serve as a climate-data adviser at UN-Habitat, deploying AI-driven urban heat models to protect at least 10 million residents in rapidly expanding tropic-belt cities. The programme’s modules on ‘Big Data for Sustainable Development’ will equip me with the modelling rigour and policy literacy to realise this goal.”
Step 6 結論 ― “呼応”で締める
- 導入の研究課題と結び直し、貢献意欲を端的に
- 最後の 1 文で相互ベネフィットを再度強調
"I am convinced that the synergy between my data-driven approach and Oxford’s interdisciplinary ecosystem will advance equitable climate solutions—and I stand ready to contribute my expertise and determination to this collective endeavour."
4. 最後に ― 推敲と第三者校閲で“合格レベル”へ
- 三段階推敲
- 事実漏れチェック → 2) 論理構造チェック → 3) 文体・語数最終調整
- 第三者校閲の活用
- 専門分野が近い先輩研究者に「Research Fit の妥当性」だけを読んでもらう
- 英語ネイティブに 文法+学術語彙 を一括校正してもらう
- コピー&ペースト厳禁
Turnitin 等による自動類似性チェックが年々強化。他者の志望理由書引用は絶対禁止。また、文献引用する場合は、必ず APA/Harvard 等の出典方式に則って明記する。
Personal Statement は「あなた」を凝縮した名刺です。研究動機の鮮度、客観データの精度、論理展開の緻密さ——この 3 点を高めるほど、選考委員はあなたの将来像を具体的に想像できます。
あなたの情熱と専門性が、英国で次のブレイクスルーを生むことを願っています。
最後に
Personal Statement は、あなたの将来を左右する重要な書類です。最後の仕上げとして、友人や知人の先生に見てもらうと良いでしょう。それが難しければ、プロの添削サービスを活用するのも一つの方法です。
イギリス大学院出願専門サポートでは、どの段階の方にも適したサービスを提供しています。長年の経験から、内容に自信がある場合でも Proofreading は依頼したよいかと思います。また、より良いものを書きたい方は、専門のエージェントに相談するのもおすすめです。

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